山下 宗一
墓,入れ歯供養,はさみ供養等々々、日本
人は“もの”にも“いのち”を認めてきた。
「もったいない」とは、日本的生命観に支
えられた哲学であって、もったい(物体)
が本来持っている価値/命がまっとうでき
ないで、中途半端に打ち捨てられることを
言うのであると解説された。そして、もっ
たいないとケチの違い、「もったいない」と
共生が語られ、物を生かす暮らし、物を生
かすことで人も生かされることを強調され
た。最後に、ごみを生かしてごみを減らそ
うで結びとされた。




 私は、参加されていた何人かに感想を聞
いてみた。
・マイバック運動は大切な取り組みだが、
どのように環境全般にもっていったら良い
のだろうか。ライフスタイルの転換が提起
されていたが私達も共に考えていきたい。
・廃棄物に対する視点が広がったが、ごみ
の減量やリサイクルにどう動いていけば良
いのか、連携のあり方などの具体的な提起
やヒントも聞きたかった。
・「心温まる」「循環型社会」が作っていく
にはどうしたら良いか、改めて考えるきっ
かけとなった。等々


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 第5期吹田市廃棄物減量等推進員研修会
が、6月26日(土)、千里市民センター大
ホールに於いて開催され、私は、岡田真美
子さんの「心温まる循環型社会」の基調講
演が聞きたくて参加した。




 講演内容は、大きく3つに分かれていた。
 1つは、“マイバックを例に環境を考え
る”ということで、マイバック運動で地球
温暖化防止、化石燃料節約、ごみ減量化に
役立ち、CO2削減効果、エネルギー節約
の数値を語られた。次に、容器包装ごみが
出てきて、マイバックは、これにも効果が
あると語られた。後は、レジ袋削減の取り
組み例が外国も含め挙げられ、ライフスタ
イルの転換を訴えて、「もったいない」こと
をすると「高くつく」ことを口コミで広め
よう、と結ばれた。
 続いて2つ目は、吹田市の年間ごみ量及
び費用が紹介され、吹田市が発行している
「ごみを生かす」を紹介し、循環のシステ
ムに組み入れることを強調していた。
 最後の3つ目は、「もったいないの哲学」
で、〜モノはわたしたちの資源なだけでは
ない―モノのいのち論〜が熱く語られた。
実験動物供養、もののお墓:貝塚,土器の
吹田市廃棄物減量2004   公演「もののいのちともったい」を聞いて