「生ごみ」は楽しくて面白い。
 1月31日火曜日の午後3時から、吹田市民会館で吹田市と千里リサイクルプラザが主催の市民講座が行われました。最初に岩城プラザ理事長が挨拶、市役所中田減量推進課参事が生ごみに関する取り組みの経過を説明したあと、環境カウンセラーの関本秀一さんによる基調講演「生ごみからいろんな世界が見える」、続いて市内実践者による四つの事例発表と質疑応答が行われました。コンポスターの河野ヤスエさん、EM法の若松千鶴子さん、菰池まさみさん、瀬古康久さん、ダンボール箱方式の小松孝子さん、そして電動式処理機の川西さと子さんがパワーポイントを使って、時には実践の写真を、時にはデータを使いながらいきいきと説明して下さいました。
 関本さんは、地球環境問題が急速に現実化し、自然の循環を無視した食糧の一極集中と食べ残しの問題を語られた後、生ごみの堆肥化の重要性や小学校での取り組み事例を紹介されました。日本一国の食べ残しの社会的損失は3.2兆円で一人当り2.6万円が失われていること、国内で発生する生ごみの社会的損失は11兆円に上り、日本の農業生産額9兆円を超えるというショッキングなデータを紹介されました。
農業生産9兆→生ごみ社会的損失11兆 に上るのグラフ また、生ごみの堆肥化や総合的な食生活のライフスタイルの見直しの重
要性や、こどもたちが自ら堆肥づくりをすることで、土やミミズを嫌わずに触れるようになり命の大切さを身を持って学ぶことを体験を通じて話されました。
 事例発表で、河野さんは20年近く生ごみはすべて庭に埋め、おかげで自生えの様々な果樹がなり、この日も巨大なレモンを持って来られました。またEMの若松さんたちは、「ぬか漬け」の要領でぼかし和えをつくり、丈夫でおいしい作物が取れるとの報告をされました。ダンボール箱方式の小松さんは、いつも好奇心持ってペットに愛情を注ぐように取り組まれ、ベランダでもできる方法として紹介され、また川西さんは電動式処理機で生ごみを10分の1に乾燥させ、それをベランダで活用してバジルを元気に育てているとの報告でした。
 「生ごみを堆肥化することが楽しくてたまらない」、とのこれらの方々から、新たな人へとネットワークが拡大していきそうな予感を感じさせる市民講座でした。なお、佐竹大小学校からは小学校で作っている堆肥が地域の人々を結び、「ふらわっち」の輪が広がる様子がパネル展示されました。
EM活性剤とぼかし 写真
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