正雀下水処理場を見学して 
                                             事務局 遠藤 峰雄
 日常生活において、平素無意識に排水して
いる水の行方がどのようになっているかを知
るために、正雀下水処理場を見学しました。
 処理場では、係員の方に施設を案内し
てもらい、懇切丁寧に下水処理についての説
明があり、今まで知らなかった下水処理の様
子や仕組みが良くわかりました。
 合流式と分流式
 生活排水を処理する場合、雨水と一緒に処
理する方法を合流式といい、水量が多くなる
ため配水管が直径3mにもなるそうです。
一方、雨水と生活排水を分けて処理する方法
を分流式といい、生活排水の配水管は直径8
0cmで、雨水の配水管は直接川に放流して
います。ちなみに、正雀下水処理場は分流式
だそうです。
 水処理工程(主な処理工程)
 @沈砂池・・汚水中のごみや砂を取り除く 
 A最初沈殿池・汚水をゆっくり流す事で泥
         を沈ませ、上澄み液を反応
         槽へ送る。     
 B反応槽・・活性汚泥(微生物の入った泥)
         を混ぜ、空気を吹き込み微生
         物に汚水中の汚れを食べさせ
         て、水をきれいにする。
 C最終沈殿池・沈みやすくなった活性汚泥
         は、ここで沈殿して上澄み水
         と泥とに分離される。
 D塩素混和池・上澄み水にはまだ様々な細
         菌類が含まれているので、次
         亜塩素酸ソーダで滅菌し、そ
         の後川へ放流される。
 下水処理場で処理された水は、安全だと
いう事がわかりました。
 環境に優しい微生物の活躍
〇水処理過程の反応槽で微生物が汚水中の
 汚れを食べて、水をきれいにしていました
  

 

が、臭いの分野でも、微生物により悪臭物
質を分解し処理する充填塔式生物脱臭法が
行われ、嫌な臭いが激減したそうです。
 正雀下水処理場

 見学の最後に、下水処理場から以下のお
願いがありました。
〇詰まりやすいものは、流さないで下さい
 野菜くずや布切れなどを流すと、下水管が
 詰まりやすくなります。また処理場の沈砂
 池が詰まり、その修理や処理施設機能を維
 持するための経費がより多くかかること
 になります。
〇油類や有害物質は流さないで下さい
 食用油などの廃油類、強い酸やアルカリ
 などの薬品類が流れ込むと水処理工程の
 微生物の浄化能力を弱め、処理機能を低
 下させます。また、水銀やカドミウムな
 どの重金属類は、処理することが困難な
 ので流さないで下さい。
 下水処理場周辺
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