「ゴミゼロ社会を目指して」の講義を終えて    
                                       20・6・21
                               自転車工房 長谷川直孝

 環境対策の取り組みが一段とクローズアップされ、環境問題は私達一市民にも実感として身近なものになってきました。
現在、大阪学院大学では全学部を対象に、環境改善活動の取り組みの実態と課題について開講を実施中で、都市における環境創造の担い手となっている吹田市内の各種団体の中から、リサイクルプラザにも掲題のテーマで講義をしてほしいとの協力要請があり、6月21日(土)に研究所の岡原さん、布工房の森本さんと、私の3人で参画しました。
 当日は、やや早めに大学の教室に出向き、三輪信哉教授とスライド映写などの打ち合わせをしている頃には、熱心な学生たちが参集してきました。
 定刻になり岡原さんからのリサイクルプラザの概要説明のあと、森本さんが布工房の多数の作品を手にとって丁寧に講義され、女子学生の輝いた視線を感じることができました。
 次に自転車工房の実態説明と自転車の使用前の簡単な安全点検法や、自転車の豆知識を説明し、環境問題と自転車の関係が意外と深い関係にあるデーターを紹介しました。自転車の利用は@環境負荷の軽減A渋滞緩和B健康増進等メリットがありますが、反面改善すべき課題もありますので以下に記します。
 国内の自転車保有台数はほとんど増減がなく平成16年度の統計では6,794万台で、
 

国内生産は245万台、輸入が913万台となり、毎年約1,100万台の自転車が大型複雑ゴミとして廃棄処分されていることになります。勿論、金属類は破砕分別し溶解され、金属の固まりのインゴットと化し、更にパイプ等の素材に加工され自転車産業等で製品となって再利用はされますが、その工程で消費される電力や、熱エネルギーは膨大な量になり温暖化の原因であるCO2の大量排出につながっているのが現状です。
 この廃棄される多くの自転車は、人的エネルギーを掛けて手入れ整備すれば膨大な熱エネルギーの消費が抑制でき再利用が可能なのです。
 自転車工房に年間で約500名の方が自転車の手入れ整備に来られますが、この方々は環境保全に大いに貢献されているのです。最後に本日受講された学生の中で1人でも多くの方が環境に目を向けていただければと願っています。
 講義の様子

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