市民研究員 鈴木 和子 リユース食器の貸出は、平成15年から手作業での洗浄、大鍋を使用した煮沸消毒で始まりました。3年後には貸出数が5万個を超え、平成18年度からはリユース食器の貸出が千里リサイクルプラザの事業となり、業務用食器洗浄機が導入されました。これにより安全に大量に洗浄できるようになり、作業の負担は軽くなりました。また貸出数の増加に伴い食器の保有数も増やすことができました。 しかし、食器洗浄機では厚生省が作成した「大量調理施設衛生管理マニュアル」の「80℃、5分間以上またはそれと同等の効果を有する方法で十分殺菌」という項目はクリアーできません。私たちは、手洗いはもちろん、食器の乾燥に十分注意を払い、洗浄・乾燥後の収納時と貸出前の2回点検することにより衛生的な食器の供給に努めました。 その後、年々リユース食器の貸出数が増加し、特にイベントが多く行われる秋には、洗浄作業・貸出作業が多忙となりました。特に点検作業は一番時間を要します。より安全で衛生的なリユース食器を貸出するため、食器消毒保管庫の設置は必要不可欠との思いから今年度導入することが出来ました。 洗浄機による高温洗浄→拭取り作業→自然乾燥→点検→収納 という作業の流れでしたが、消毒保管庫の導入により、洗浄機による高温洗浄→消毒(80℃・5分間)→点検→収納 となり、労力の軽減と衛生面をより高めることが期待されます。 ただ、高温加熱することで水垢の付着が目立つようになり、今後どのように対処するか検討する必要があります。 今年度は、5月に発生した新型インフルエンザにより、イベントが相次いで中止となりました。その影響を受け約5000個のリユース食器貸し出しがキャンセルとなりました。消毒保管庫の機能をまだ十分に発揮していません。イベントシーズンに向けてエコイベントプロジェクトメンバー全員で更なる『エコイベント』を推し進めていきたいと思います。 なお今年度環境省が、リュース食器衛生ガイドライン作成に向け検討会を設けるそうです。そのための実態調査とヒアリングが関東圏において実施されました。 P7 7月に戻る TOPに戻る |