ごみ処理現場体験記 インターンシップ研修生 山崎 衛 千里リサイクルプラザで研修を受けさせていただいております。山崎です。研修では、ごみ処理の現場体験をさせていただきました。 【北工場】ごみ質調査、搬入不適物調査などを見させていただきました。これは、事業系の一般廃棄物の収集車を対象に、抜き打ちで搬入物を調査し、不適物があった場合は指導をするというものです。主な不適物は、段ボールやシュレッダーダスト、鉄パイプ、鉄板、丸太、缶・ビンなどです。太くて長い丸太や、鉄板、鉄パイプなどは燃えないだけでなく、焼却工場内の機械を壊す原因となります。収集車からごみや汚水が落ちてくるすぐそばで、調査員の方々と一緒に作業を行いました。その他、新工場や旧工場の構造について詳しい解説をしていただきました。 【破砕選別工場】びん選別、PET選別、小型複雑や有害危険ごみ選別、缶選別、古紙・古布選別の体験させていただきました。全体を通して印象的だったのは、選別の細かさです。破砕選別工場では、リターナブルびんの約60種類を含め、約90種類の選別を行っています。ただし90種類といっても、実際の作業場ではさらに細かく選別されています。また、特に印象的だったのは、びん選別でした。選別する速度の速いこと!びんを見た瞬間には選別しているという感じで、サクサクと作業を行っていました。しかしここでも不適物が…。哺乳瓶など耐熱性のガラスは、特に注意されている不適物です。耐熱性ガラスが混ざると、資源として再利用できなくなります。 |
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【収集運搬】体力的に厳しい業務でした…!走る、積む、の繰り返しです。びんの回収では重いケースを持つことも多く、力の要る作業でした。最近では地域の自治会が減少傾向にあり戸別収集が増え、加えて収集車の後ろに捕まって走る「ステップ乗車」が吹田市では禁止されたこともあり、収集する方々にとっては手間がかかるなあと感じました。また、体力の要る上に、危険の多い業務だと感じました。積み込む時にプレスされて飛び出してきた汚水をかぶったり、混入していたスプレー缶が車内で爆発するという事故もあります。 【全体を通して】色々な現場を体験する中で聞くことができたものに、実態があまり世間に知られていないように感じるという声がありました。ごみの出し方には、こういった現場での処理の実態が深く関わっています。例えば、ペットボトルを捨てるときに「潰さずに」という自治体もあるのに、吹田市では「潰して」となっているのはなぜ?など。現場での実態がより深く一般に知られ、その上で分別や約束などについて議論されるようになれば、ごみと社会の関係はより良くなるのではないかと思います。 【終わりに】私のインターンシップ研修は、1月28日をもちまして修了しました。様々な事を学ぶことができました。プラザや市民研究員の方々にも大変お世話になりました。形に残るものも残らないものも、私にとって大切なものです。今後は学校に帰り、研修の中で感じたことや見聞きしたことを整理し、後の研究に生かしたいと思います。私の研修はこれで一区切りとなりましたが、これが皆様との関係の終わりではなく始まりであることを祈って、筆を置かせていただきます。■ P7 2月に戻る TOPに戻る |