市民研究ニュース400号はどんな内容ですか? 主担研究員 三輪信哉 |
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市民研究ニュース200号、おめでとうございます。簡単に200と言っても毎回それは苦難の連続。どのような紙面にするか、遅れがちの原稿をどう督促するか、書かれた内容は公表に耐えるか、印刷の日に手伝ってくれる人はいるか。印刷間際の多くの困難や気苦労を越えて市民研究員の皆様の努力の結集、それが200号まで続けてこられたこと、本当にすごいことです。 さて、千里リサイクルプラザが平成4年に創立して早や18年になります。ごみ問題といえば埋立地をどうするかに終始していた時代に、早くから循環型社会を標榜し取り組んできた甲斐あって、事業系、家庭系あわせた吹田市のごみ排出量はピークであった平成12年度の14万1千トンから、平成19年度には12万4千トンと12.4%減少しています。ただ、経済的に停滞期に入ったことや国全体あげてのキャンペーンなどの影響も追い風となっていることも否めません。また、大量生産、大量消費を変えずにリサイクル技術、灰溶融技術などに頼っての減量で、ライフスタイルが成熟したとは到底いえず、まだまだ循環型社会に向ける市民研究は大事です。 他方、国も地方も行政では地球温暖化の取り組みが増えてきました。吹田市でもあと10年、2020年までに二酸化炭素25%削減、2050年までに75%削減を掲げています。研究所は「循環型社会に軸足を置いて温暖化問題」をも対象とするとありますから、温暖化問題に関する市民研究も一層大事になるでしょう。 以下に温暖化問題で常々私がこんな研究ができないかと思っていることを書かせていただきます。 (省エネ探検隊) 探検隊員が放射温度計を持って吹田市内の公共的な施設を巡り、過剰に室温が冷やされていないか、利用者はどのように感じているかを調べる。 (省エネ機器) 人々は家電製品の選択の仕方、利用の仕方を変えるだけでエネルギー使用を減らせることをどこまで知っているのだろうか。また市内の家電量販店は省エネ機器の説明をどのくらいしているのだろうか。わかりやすく伝わるように説明されているだろうか。 |
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(交通) 吹田では自転車をどのくらいの人が活用しているか。なにを改善するともっと普及できるか。駅がたくさんある吹田で、車を使わずに歩ける街にするにはどうしたらよいか。 (住宅) どうすればエネルギーを使わないで済む住宅にと改良を加えることができるか。また二酸化炭素固定には住宅や家具などで国産材や吹田産材を使用することが望まれるが、どうしたら普及できるか。 (緑化) 緑の少ない吹田で、駐車場の路面緑化や樹木で覆う駐車場、斜面緑化、壁面緑化のための工夫をもっとできないか。空き地を利用した、こどもにやさしいビオトープを増やすことはできないか。 (自然エネルギー利用) 市内で太陽光電池や太陽光温水器などがどのくらい普及しているだろうか。どうすればもっと普及できるだろうか。 (学校) 吹田の小学校をエコスクール化できないものか。地下水をくみ上げ水田を作り、緑のカーテンが普及し、それをこどもたちが自分たちの手でそだて管理する仕組みづくりはできないか。また、こどもに自分の家での分別状態や電気の利用状況を調べてもらうことで親が自分自身のエコライフスタイルを見直すことができないか。 (全体) 吹田低炭素アドバイザーなど、温暖化防止に詳しい人をどのように育てたらよいのだろうか。 などなど、思いつきで恐縮ですが、市民研究を行うことで、吹田にオーダーメイドの工夫を見い出し、吹田が環境にやさしいまちになるようにと思うのです。「井の中の蛙」かもしれませんが、他都市では環境のことを市民の方々が日夜考え、実践に役立つ地域に根ざした研究に取り組んでいる、そんな地域は他にはないのではないでしょうか。 さて、300号、400号にはどのようなことが書かれているのでしょうか。今から楽しみです。 参考:「2050日本低炭素社会」シナリオチーム、「低炭素社会に向けた12 の方策」、2008.5 P2 8月に戻る TOPに戻る |