第2回環境問題基礎講座 吹田市資源循環エネルギーセンター見学
                                    市民研究員   糸永  陽子
 9月19日(木曜日)午後1時30分から
吹田市資源循環エネルギーセンター3階研
修室にて、第2回環境問題基礎講座「吹田
市資源循環エネルギーセンターのごみ処理
について」が開催されました。
 今回の研修は、資源循環エネルギーセン
ターの白田所長が、エネルギーセンターに
ついて話されました。
 資源循環エネルギーセンターは、北第2
工場が昭和56年から約28年間稼動し、
施設の老朽化に伴い下記の3つのコンセプ
トにより建替えが行われました。白田所長
は設計の段階から関わられたそうです。
 (1)安心安全な運転と安定した処理の
   実現
 (2)最新設備導入により環境への負担
   を低減
 (3)循環型社会形成に向けた施設
(1)について、
 24年度の燃焼ごみの量と内訳
 家庭系ごみ  64,356.18t 全体の63%
          無料で収集
 事業系ごみ  37,335.62t 全体の37%
          有料で収集
 収集車でセンターに運ばれたごみは、ご
みピットに投入され、クレーンで撹拌され
た後、焼却炉に投入されます。焼却炉はス
トーカ式焼却炉で、旧工場と同じ型の炉が
2炉あり、1日1炉につき240t、1日最大
480t処理することが出来ます。階段状の炉
内へ入ったごみは、自動燃焼制御装置によ
り安定処理に必要な空気の量、温度、ごみ
を送る量など自動処理が出来、ダイオキシ
ン発生を抑制するため850℃以上の高温で
約2時間程度かけて完全燃焼させ、臭気成
分も熱分解されています。ここでは、365
日24時間、人の目で常時連続監視がされて
います。この話をお聞ききし、安心安全な
運転に努力されていると強く感じました。
(2)について、
 最新の排ガス処理設備を設置し、法基準
値よりも低く環境基準値を設定しており、
排水処理についても、工場用水に再利用し
ています。灰溶融炉では、焼却灰や飛灰を
約1,300℃の高温で溶融し、灰は溶融スラ
グになり、コンクリートやアスファルトな
どの細骨材、点字ブロックなどの歩道用平
板に有効利用されています。スラグ中の磁
性物(溶融メタル)は、民間工場で溶融され、
電子分野での導体や宝石などの装飾品の原
料になるそうです。雨水は屋上に貯蓄され
てセンター内植栽の撤水として利用されて
います。トイレにも人感センサーを配備し
て、節電にも心掛けていると聞きました。
 見学の様子 「触媒フイルターとバフフィルターの実物展示」
(3)について、
 ごみ燃焼時に発生するエネルギーで発電
し、本施設プラントの熱源とし、残った電
気は売却しているとのことです。
 最後にA、B、Cの3グループに分かれて
施設見学をし、アンケートを記入して講座
は終了しました。自分の出したごみがただ
燃えてしまうのではなく、有効に利用され
ていく過程を知ることができ、少しホッと
した研修会でした。  
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