10月5日(土)、市民研究員研修講座が あった。今回は主担研究員の土屋正春先生 による『次の世代に何を伝えるのか』をテ ーマにした講座だった。 初めに、土屋先生から「大きな見方で自 分たちの活動を支え、位置づけることが重 要である」ことが述べられた。私たちが市 民研究員としての活動を進めるために、本 当に大切なことである。 続いて、事務 局の玉江さん から、備前市 から市民工房・ 破砕選別工 場の見学に来られた方々の感想をお聞きした。 「破砕選別工場での手選別が大変だ。人件 費も掛かる。吹田市民が回収の際にもっと 分別すればいいのでは。」「分別回収する意 味を市民は理解しているのか」「震災がれき の受け入れをしたのか」などの意欲的な内 容が寄せられた。備前市はごみの25種分別 を実施する予定で、その研修を兼ねて千里 リサイクルプラザに見学に来られたそうで ある。「当初は、吹田市の12種分別回収は 先進的な取り組みだったが、今では先を越 されている。吹田市は、さらに改善する必 要がある」と述べられた玉江さんに、私も 同感である。 次に、環境に関するプリントに基づき、 講座が進められた。書き込み式の問題は二 十数年前(!?)の学生時代に戻った気分 で、ワクワクしながら取り組むことができ |
た。現在の環境問題を、権利と責任・多様 な開発圧力・格差・地球市民としての消費 者という立場・仮想水・現在世代と将来世 代などのキーワードをもとに、わかりやす く説明していただいた。 プリントのなかで、「環境汚染問題を解決 していくことは、現在世代にも将来世代に も利益となる。しかし、有限である資源を 将来世代に残すために、その消費量を抑え ることは将来世代のためではあっても、直 接的には現在世代の利益にはならない。」 「将来世代が持つ価値観は不明であり、わ れわれには将来世代の利益は分からない。 だから、将来世代と利益を共有したり、そ れに対して配慮することは不可能だ。」とい う考え方なども示されていたが、これらの 言葉にはとても深く考えさせられた。 私達現在世代が手に入れるために努力し ていることを将来世代もそうするかどうか は分からないのだとも言われた。将来の世 代のために、という私達の気持は無理のな い自然なものだと思うのだが、それは私達 の自己満足でしかないのだろうか。 日常生活の中で、慌ただしく市民研究員 活動を行っているが、ふと立ち止まり、そ の活動の意義、目的などをじっくり考える 時間が必要だなあと痛感した研修講座だっ た。『次の世代に 何を伝えるか』を 考えつつ、 今後の活動に 活かしていきたい。 P4 11月に戻る TOPに戻る |