市民研究員研修講座 容器包装リサイクル法の見直しについて、その後のQ&A |
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平成27年1月10日(土)午後2時よりプラザ 講義室にて開催された市民研究員研修講座で、 容器包装リサイクル法の見直しについてお話 をする機会がありました。国民的な関心と議論 の広がりを背景にして平成7年に制定された、 この法律の見直しを迎えて、私達も考えるべき ことが多くあります。 ここではその後に市民研究員の福田さんと 西森さんから寄せられた基本的な疑問につい てざっと説明をすることにします。これからの 社会のあり方を考える上でも大切なポイント なので、詳しくは年度末に予定されているフォ ーラムで改めて触れることを予定しています。 ―――――――――――――― Q:この法律の基本にある拡大生産者責任 (EPR)というのは、@これまで行政が負担し ていた使用済み製品の処理(回収・廃棄・リサ イクル等)にかかる費用をその製品の生産者に 負担させるようにする、A それにより、生産 者が使用済みの製品の処理にかかる費用がか からない製品設計に努力する、という仕組みと 考えて良いのか。 A:基本的な構成はその通りで、製品の使用後 に廃棄された段階で、つまりは「ごみ」になっ た段階で必要になる処理などの経費をその生 産事業者も支払うようにすれば、できるだけ経 費をかけず簡単に処理できるように設計の段 階から考えに入れるだろう、という経済的な誘 導思想が背景にある。要は後始末を自分でさせ る、それを考えて製品を作れということ。 Q:なぜ廃棄された容器包装の8品目全てに事 業者が再商品化する責任がないのか。 A:再商品化義務の対象となっているのは、ガ ラス製の容器、PETボトル、紙製容器包装、 プラスチック製容器包装の4品目であり、その 他のアルミ缶、スチール缶、飲料用紙パック、 |
段ボールの4品目については、再商品化の責任 はない。「再商品化」というのはいわば事業者 に責任を負わせての「強制循環」で、その他の 4品目はそうした仕組みがなくてもすでに社 会では取引されたりしていて循環のルートに 乗っているため法律の対象にはしていない。 Q:ごみにならないように強制的に循環させる 法律だとして、20年の運用で何が問題になって いるのか。 A:お話したようにこの法律は、消費者が容器 包装ごみを分別排出し、自治体が収集運搬と選 別保管をし、事業者が再商品化のための処理を する、という役割分担を初めて明確にしたが、 当初より問題が指摘されていた。役割分担に伴 い自治体と事業者との負担経費が、現在では自 治体が2500億円なのに対して事業者が380億 円とかけ離れており、これで拡大生産者責任と 言えるのかというのが最大の問題と言える。 Q:それはまたなんでやねん、と言いたいとこ ろだが、事業者の主張はどういうものか。 A:金額で責任のあり方を比較するのは筋が違 う、食べた後のミカンの皮を農家は集めていな いように消費者が出すごみなので消費者が、つ まりは住民が、税金で支払うという仕組みに変 更は必要がなく、排出者責任を重視し、今後は それを一層深化させねばならない、とする。 Q:では自治体の主張はどういうものか。 A:制度は常に向上すべきで固定するのは誤り であり、社会の高齢化などに伴い自治体が今後 負うことになる各種の負担増という社会のあ り方を考えると早急な見直しが必要だとする。 すでに各地では分別方法の説明図に、それぞ れにかかる市の経費を記載しているところが 増えている。吹田市も高齢化の例外ではなく、 私達もチエを集めないといけない。 主坦研究員 土屋正春 P2 2月に戻る TOPに戻る ☆タイトル枠は背景画です。要HP背景印刷設定 |