「くるくる坊や」も15歳 | 研究所 徳野暢男 | |
財団法人千里リサイクルプラザ(以下「財団」といいます。)は、平成4年(1992年)3月に設立され、吹田市資源リサイクルセンター(以下「くるくるプラザ」といいます。)は、同年の11月にオープンしました。丁度今年はともに開設満15周年の節目の年に当たりました。そこで、思いつくままに当時を振り返り、事業の経緯や背景を述べてみたいと思います。 財団の設立やくるくるプラザ建設に至る経緯は、昭和47年(1974年)に建設された粗大ごみ破砕工場の立て替え計画に端を発します。 この計画に当たり吹田市では昭和60年(1985年)に廃棄物処理事業の全体像を見据えた『廃棄物処理基本構想・基本計画』を策定しました。この基本構想・基本計画では大量消費、使い捨ての生活様式を反映したごみの増加と、プラスチック類を中心としたごみ質の変化に対し、長期展望に立って、単なる収集・焼却・処分というこれまでのような後始末的なごみ処理では限界があり、施設の増設や高度化だけでは対応できないと謳っています。 さらに資源の保護という観点からも、そのようなことがいつまでも許されるのかという疑問も提起しています。 |
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そこで「モノ」の生産・流通・消費・廃棄・処分というこれまでの一方的な流れを見直し、吹田市の新たなごみ処理事業の基本方針として(1)ごみの減量化、(2)資源の有効利用、(3)公害の未然防止(適正処理)、の三つを掲げました。そのうえで、それまでの「3種分別」から市民にごみ質管理と新しい分別排出を求めた「5種分別収集」を実施しました。これに関連して、資源回収に重点を置いた新しい「破砕選別工場」の建設、及びごみに関する啓発、再生、展示のための総合的な再生施設としての「くるくるプラザ」の建設を計画しました。このくるくるプラザは、国の補助制度:「廃棄物再生利用総合施設整備事業」の適用第1号の施設となるものです。 さらに、これらとともにくるくるプラザを主な拠点として循環型社会へのシステムづくりの支援事業を市民、学識経験者、企業、行政が一体となって取り組むことが効果的であるとして、財団法人を民間からの出捐も得て三セク方式として設立を計画しました。 現在では当たりまえとなっている以上のようなコンセプトを20年以上も前に計画し、実行していることは先駆的ですばらしいことだと思っています。 これらの事業と平行して財団設立に必要な資金集めも行いました。計画では基本財 次のページに続く 1月に戻る TOPに戻る |