研究所自らが市民に発信する「フォーラム2014」 が3月13日に開催された。主催者を代表して岡本 正則理事長から容器包装リサイクル法が平成7年 に出来て20年になり、フォーラムを通じて現場か らの取り組み報告により市民がより詳しく解って 頂けることと思うと挨拶があった。以下にはそれ に続く報告の要点を紹介することにしたい。 1 はじめに 土屋当研究所所長 家庭一般ごみの6割を占めた容器包装ごみをは っきり分けて、資源としての再商品化をするため の役割分担を、消費者は分別してごみ出しをし、 自冶体は収集運搬をし、事業者は再商品化のため のリサイクル処理をする、と明確に決めたのが制 度の特徴であった。 その成果もあり、国民一人当たりの一般廃棄物 の最終処分量は減少傾向にあり、法律制定当時に 比べると半分以下になっている。 15年ほど経過 して、296g(H7)から 109g(H21)に減り、 約3分の1になった。 その後の年月の経過で定着しているかに見える が次のように課題も多い。 @ 全体の立場からは、今の制度は「3R」の最後 の段階に集中しており、その前段階の「2R」 をもっと重視する制度設計に改善すべきだ。 A 自治体からは、地方自治体の経費負担は、たと えば平成22年の推計額は約2500億円で、事業 者負担額380億円とは大差がある。収集運搬も 事業者の経費負担の対象とすべき。 B 消費者には、現行の分別方法は分りにくい。 C 事業者からは、自治体の分別収集・選別保管費 用は自治体間の格差がきわめて大きく、事業の 効率化とコストの削減を図るために、廃棄物会 計の透明化を推進すべきとの指摘がある。 |
2 製造業からの報告 段ボールの構造や種類から リサイクル方法まで解りやすい 説明があった。ペットボトルなど には識別表示があるが段ボール にはその義務がないのが面白 い。段ボールの回収率推移は 年々上昇している。また段ボールを軽量化することによって使い やすくなり、角を取ることの工夫をすると削減に つながることの説明も解りやすかった。 また、リサイクルしやすいような構造への改善 を聞くと、なるほどリサイクルしにくい発砲スチ ロールがごみ置き場から減っていることが判る。 家電メーカーとの連携プレーで発砲スチロールの 代わりに段ボールを使用することに切り替えてい ったことが容器包装に良い結果をもたらしたこと になる。私達が若いころ段ボールを使っていた時 代は金属針を底と蓋に2個ずつ打ってあった。今 やガムテープも使わないでバナナや青果物を梱包 している。何回でも段ボールに生まれ変わり容器 包装の役割をしていることに感動した。 3 流通業からの報告 平和堂では1991年からレジ袋 削減を行なってきている。 容器包装・リサイクルの現状 では食品トレーとレジ袋が 全体の97%を占めていると いうのには驚いた。 透明トレーの回収を始めたところ好調な回収の スタートとなった。ペットボトルの一部は自社リ サイクルセンターでの処理工程を聞くと千里リサ イクルセンターよりも進んでいると感じた。 レジ袋に関しては、袋を貰って当たり前という感 覚の方がいるのでポイントで習慣付けを行なうの が良い方法だとの考え方だった。また、トレー →P3に続く P2 4月に戻る TOPに戻る |