温暖化対策としてのエアコンの使い方 その3 前回の続き 温暖化を考えようP (金子・森・大垣)
                                       市民研究ニュース20年11月号再掲載
 今回は使い方編です。記事を書くにあたって市民研究員の皆さんにアンケートを実施しました。平均的な数値としては、「マンション。2人暮らし。2台。昼少なめに使用しに夜は普通に。窓植栽や扇風機と自然の風など有効活用。温度は28度。フィルター清掃。」でした。
 さすが市民研究員!「28度設定やフィルター掃除なんて必要なのですか?」と言う声は一つもなく、当然です!と言う声もありました。
 個別の意見としては「旦那はまったく無関心で冷やしたいだけ冷やす」。「体温調整機能が低下しているお年寄りにはエアコン必要」。「業者さんにフィルター掃除15000円でしてもらった」。「コンクリートは蓄熱する」。「お犬様のためにやむなく」。があり、また「私は寒がりなのであまり使用しない」「窓に植物を植えあまり使用しない」方も2人おられた。判断の分かれる所として、「公的な関係で5〜6台購入したが、店員さんは大きめを勧めるが、あまり日が当たらず夕方からの使用なら最小の2.2KWで十分です」。という意見もあった。
 メーカーサイドでは中型にて余裕運転した方が小型機をフルに動かすより省エネとの説明であるが、筆者の想像では、鉄の意思で28度設定を守ればともかく、ついつい28度以上に冷やしすぎてしまうのではないかと推察。小型機なら冷えない分は扇風機を使用してなんとか過ごしていくのではないかと思います。
 ☆参考 28度は夏において「ちょっと物足りないと感じる温度」です。 ☆インバーター制御はONOFFを繰り返すのではなく、最初にフル運転で設定温度まで冷やしその後半導体制御により低速運転をする構造です。
 重要な指摘としては「電力においては何割が石油からできているかが重要で、現在51%が非化石である、これが太陽や風力などを増やし非化石が90%ぐらいに上がれば(温暖化は)気にしなくてよい事になる(サイフだけ気にしていればよい)」。がありました。
 ここから何が見えてくるか、ご協力のお願い
 関西電力のHP掲載グラフを右下に掲載しましたが、昼のエアコンは火力を消費していることになります。温暖化対策としての省エネ家電を見る場合、昼のエアコンの方が重要となります。(原子力発電にも問題点はありますが)。しかし、いかに省エネエアコンと言え、使えばやっぱり電力を消費します。根本的には夏のお昼はお出かけする事です。ショッピングセンターに行けば涼しいですし、階を上下に移動するに結構運動になります。でも見てしまうと、ついつい衝動買いしてしまう方は、地元の公民館学校福祉施設などでボランティア活動をしましょう!。一石三鳥です。我田引水ですが、千里リサイクルプラザでも市民研究員ボランティア募集中です。(笑)。
 冬の暖房に関して
 店員さんにお聞きすると、現在の石油相場ならば、石油ストーブよりもエアコン暖房の方が優位であると聞きます。電力消費量推移グラフまた石油ストーブはせっかく温めても換気によって熱を逃がしてしまうロスがあり、石油は100%CO2です。ここまで述べると「ではオール家電ですね」との声もあるかもしれませんが、この場合のコンロに使用する電磁調理器の電磁波問題が指摘されています。プラザの場合、リユース食器の洗浄機は最初電気でしたが、現在はガスです。つまり、ぬるい温度で巨大な空間を暖める場合は電気が、フライパンの底だけを強力に熱する場合は元の温度が高いガスが、肌だけを暖める場合(布団あんか)は電力がよいと思われます。(あんかを一晩使用しても電力代は1円90銭!です) 主婦の方が井戸端会議するとき芸能ネタはともかく、エアコンの使い方などを話題にしてはいかがでしょうか?。きっと新しい事を発見するかと思います。次回は蛍光灯です。☆H20年10月現在ガソリン160円/リットル ☆あんか60W形 0.2円/時(カタログより)
 クーラーの省エネ的使い方は(年間での節約結果です)
冷房は28℃ 「外気温31℃ エアコン2.2KWを 27℃→28℃ 9時間使用」年間電気 30.24KWhの省エネ670円節約
暖房は20℃ 「外気温6℃ エアコン2.2KWを 21℃→20℃ 9時間使用」年間電気 53.08KWhの省エネ1170円節約
冷房は必要な時だけ 「冷房を1日1時間短縮した場合 設定28℃」年間電気 18.78KWhの省エネ 410円節約
暖房は必要な時だけ 「暖房を1日1時間短縮した場合 設定20℃」年間電気 40.73KWhの省エネ 900円節約
フィルターを月に1-2回清掃 「目詰まりしている機種との比較」 年間電気 31.95KWhの省エネ 700円節約
(↑K電気にて配布の省エネ製品ハンドブックより掲載。元は(財)省エネルギーセンター「家庭の省エネ大辞典」より
  *上の30.24KWhの場合で 原油換算7.62L CO2換算 12.4Kgに相当)
お詫び 印刷版の先月記事の一番下に967Wとあるのは正しくは期間消費電力量967KWhです。
     謹んで訂正いたします。

                           
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