地球温暖化防止を考える − 車 と 地球温暖化 − エコ体験P 金子幸平 市民研究ニュース H21年2月号0902 再掲載 |
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私たちは自動車無しの生活は考えられないほど車社会の便利さを享受しています。地球温暖化の原因物質CO2、わが国の2006年度の排出量は、12億7400万t-CO2で、この中20%が運輸部門(自動車・船舶・航空機など)のエンジンから排出されるCO2の量と言われています。これは工場から排出されている量に次いで多いものです。 現在、ほとんどの車のエンジンはガソリンや軽油などの化石燃料で動かしていますので、化石燃料に含まれる炭素が燃焼した結果CO2排出の原因になっていることはだれもが周知していることです。そこで、運輸部門からのCO2排出量をどうしたら減らすことができるかを考えるのが、ここでのテーマです。 答えは簡単です。化石燃料を出来る限り消費しない車、すなわち低燃費車を使うことです。現在、低燃費車と言えば軽自動車やコンパクトカー、それにハイブリッド車などがあります。近々、電気自動車が発売されると聞いていますが、電気も元をただせば約50%が化石燃料です。 私事で恐縮ですが、私は5年前からハイブリッド車を愛用しています。 ハイブリッド車の実燃費は平均21km/gです。普通の乗用車の場合の実燃費は平均 10km/g?ですから、ハイブリッド車は普通のガソリン車と比べて1/2のガソリン消費量になります。ですから、ハイブリッド車に乗り換えることによって、単純にCO2排出量を半分に減らせることになります。また単純に考えますと、日本中の全ての乗用車をハイブリッド車に置き替えることが出来たとしたら、それだけで車両からのCO2排出量はものすごく減少するだろうと想像できます。 さらに、乗用車ばかりでなく、バス・貨物自動車、そしてコンパクトカーや軽自動車にまでもハイブリッドシステムに改良されれば、自動車からのCO2排出量は大幅に削減できます。 |
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それでは、私がハイブリッド車に乗っていて、 感じたことを述べさせていただきます。 ★ハイブリッド車はなぜ燃費が良いのでしょうか? ハイブリッド車には普通乗用車と同じ1500ccのガソリンエンジンを搭載しています。たぶん普通の乗用車と同じ性能のエンジンで、特別に開発された高性能で低燃費のエンジンではないと思っています。 それではなぜ燃費が良いのでしょうか。 ご存知の通り、ハイブリッド車はガソリンで動くエンジンと、電気のモーターで走る二種類の動力元を持っているシステムです。その上、ハイブリッド車は走行中の慣性エネルギーを電気に変えて発電しながら走っています。すなわち、アクセルペタルを離すと発電モードに切り替わり、慣性エネルギーを電気にしてバッテリーに蓄えます。 先ず、発進時はエネルギーを沢山消費しますので普通の自動車はガソリンを沢山使いますが、ハイブリッド車は電気のモーターで発進しますからガソリンの消費量はゼロです。そして、アクセルを踏み込めば初めてガソリンエンジンが起動します。そのため、発進時にかなりのガソリンが節約できます。 信号待ちなどの停車中はガソリンエンジンが停止しています。いわゆるアイドリングストップの状態です。ここでもガソリンの消費が節約できます。 下り坂はアクセルを離した状態で走行できますので、この時もエンジンは停止しています。その上、発電しながら蓄電しています。 なめらかに走行できる場合は、電気モーターだけで走行が可能です。その時もガソリンエンジンは停止しています。 真夏のエアコンはバッテリーの電気で動くので、エンジンは停止した状態でもエアコンは作動しています。このようにハイブリッド車はコンピューターで制御された優れたシステムですから、総合的にガソリンの消費が少なくて済みます。 例えば、私の車が電気で走行している時など、隣に大型乗用車がガソリンを大量に使って走っているのを横目に見みると、とても爽快な気分になります。 皆さんもハイブリッド車に乗り換えませんか。 これは、車の宣伝ではありません。地球に優しい行動が出来るから、お勧めしているのです。 |
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